統合化部品表を基軸に製造業のビジネスプロセスを最適化する「ECObjects」

株式会社クラステクノロジー

クラステクノロジーの「ECObjects」は、統合化部品表を軸に製造業の効率化を図るリアルタイム生産管理ソリューションである。部品表と言うと決して目新しいものではないが、その役割を再定義することで製造業の上流から下流までの全工程を支援するという点が、ECObjectsの大きな特徴である。同社取締役営業本部長の神田煌逞氏に、ECObjectsが目指す生産管理のあり方について聞いた。

製造業の上流工程から下流工程まで幅広くサポート

 

株式会社クラステクノロジー取締役 営業本部長 神田 煌逞 氏
取締役 営業本部長
神田 煌逞 氏

クラステクノロジーという社名は、オブジェクト指向のソフトウェア部品を意味する“クラスライブラリ”に由来している。

 

「1996年の設立以来、独自設計のクラスライブラリを基に、製造業の上流工程から下流工程まで幅広い業務をサポートするソリューションカンパニーとなることを、一貫して目指してきました」と語るのは、同社の取締役であり営業本部長を務める神田煌逞氏である。

 

「従来のオーダーメイド型のソフトウェア開発やシステムインテグレーションは、労働集約型の作業に陥りがちでした。そこに、例えばGUIをもっと簡単にカスタマイズできるようにする、あるいはラピッドプロトタイピング手法を導入するといった効率化を進めていくことで、システムエンジニアリングを知識集約型の活動や、企業の差別化を実現するより戦略的な領域に振り向けていくことが可能となります。この取り組みのベースとなるクラスライブラリを取り揃え、高い付加価値をあわせて提供していくことが当社の基本路線です」

 

こうした理念のもとで同社が提供しているのが、統合化部品表のTotalBOM、生産管理のQuickCIM、納期回答/座席予約スケジューラーのSmartAPS、資材所要量計算のSmartMRPの4つのコンポーネントで構成された総合製造ソリューションの「ECObjects」である。

 

製造業における設計工程と生産工程の間にある“ソリューションの空白地帯”を埋める「統合化部品表」
製造業における設計工程と生産工程の間にある“ソリューションの空白地帯”を埋める「統合化部品表」

 

総合製造ソリューション「ECObjects」が目指すもの

 

ECObjectsのベースとなっているのは、エンジニアリングチェーンマネジメントという新しい考え方だ。

 

これまでのような部門や機能ごとに分断され、個別最適で構築されたPLM(プロダクトライフサイクル管理)や生産管理、スケジューラーなどのシステムではリアルタイムの情報共有は非常に困難である。特に仕様変更や設計変更が頻繁に発生する環境では、どの情報が最新で正しいのかを判断することさえ容易ではない。

 

「そこでECObjectsでは、統合化部品表を中心に据えてモノづくりに関する情報を一元管理し、部門を越えたコミュニケーションをスムーズにします。これにより、営業から設計、試作、購買、生産、保守にいたる製造業におけるあらゆるプロセスをシームレスに結合し、全体最適化を実現するとともに、製品開発力や競争力の向上を図ります。各部門間のリードタイムを短縮し、『設計しながら生産する』『変更しながら作り続ける』といった世界を実現していきます」(神田氏)

 

当然のことながら、こうしたエンジニアリングチェーンマネジメントの骨格となるツールには、高い汎用性が要求されることになる。

 

「まさにそこがECObjectsの大きな特長となっており、運用がハードウェア環境に依存することがないよう、あらゆるクラスライブラリは全面的にJavaで開発されています。また、エンジニアリングチェーンマネジメントの中核となる統合化部品表をはじめ、ECObjectsのコンポーネンントは、ワールドワイドで最も高いシェアを持つOracle DBやOracle WebLogic Serverを最初のバージョンからサポートしており、順次主要なミドルウェア製品へと対象を広げてきました」(神田氏)

 

エンジニアリングチェーンマネジメントに基づいたプロダクトデータの統合化
エンジニアリングチェーンマネジメントに基づいたプロダクトデータの統合化

 

「ビジネスプロセスSOA」に基づいた提案活動を推進

 

そして現在、ECObjectsが新たに提唱しているのが、「ビジネスプロセスSOA」というコンセプトである。

 

ECObjectsのプログラムのあり方を全面的に見直し、業務に即した一つひとつのメニューバーを独立したサービスの最小単位として定義するとともに、Web環境でそれらを自由自在に組み合わせて活用できるよう、サービス中心(Service Oriented)のソリューションとしてリニューアルしたのである。

 

「これまでは、例えば在庫管理だけをやりたいといった場合でも生産管理パッケージを丸ごと購入しなければなりませんでした。これからは、業務パターンや取引先からの要求に応じて必要なサービスを選択して組み合わせ、モノづくりに携わるユーザーにとって最も適用率の高いソリューションを実現できます」(神田氏)

 

クラステクノロジーでは、従来型パッケージとしてのECObjectsの販売と並行し、このビジネスプロセスSOA型のECObjectsの積極的な拡販を進めていく考えだ。

 

「日本の製造業は、今でも非常に高い品質レベルや付加価値を持っています。しかし、ますます厳しさを増していくグローバル競争の中で、これまでのような工場ごと、企業ごとの取り組みにとどまっていたのでは限界があります。グループ全体、さらには取引先も含めた連携によって相乗効果を発揮していく必要があります。そうした取り組みをECObjectsでサポートし、日本のモノづくりを共に盛り上げていきたいと考えています」と神田氏は、今後に向けた意気込みを語った。

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